和をたしなむ

2018.12.01更新 - 男のきもの

男のきものを嗜む。「足音まで心地良い、真綿草履の履き心地。」

 

先日、ホテルで開かれたパーティにお招きいただき、

この様な装いで会場に向かいました。

 

 

私のフォーマル傾向の場所に出向く際の定番、

織司なかむらさんの御召の長着と羽織のコーディネート。

 

光の当たり方もあってか、

生地の地模様が綺麗に写りましたが、

実際もその地模様がきれいに浮かび上がるほど、

丁寧に織り上げた生地感が魅力的な、

織司なかむらさんのお品です。

 

 

そして、今日の本題。

 

今年の年初めに誂え、履きはじめました、

フォーマル専用の真綿草履。

 

上記のとおり、「フォーマル専用」にしているので、

毎日履くものではありませんが、

履くたびに、そして先日のパーティの際も、

その履き心地に病み付きになっています。

 

 

 

履けば履くほどに心地よさを実感する一足。

 

 

何が心地良いかと言えば、まずは「サイズ感」。

 

 

この草履は、他のものと比べて若干幅は小さめにし、

反対に踵の高さは高めに誂えました。

 

 

この文言だけ見ると、履きづらい様にも感じるますが、

実際に履いてみると、とてもバランスがとれた履き心地。

 

私の足のサイズは26.5cmですが、

横から見るとこの様な感じになります。

 

 

指の辺りは若干外に出て、踵も同様。

 

でも踵の重心部分が、しっかりとした作りになっているので、

履いていると、とても安定感があります。

 

 

そしてそのしっかりとした台の上は、

柔らかで張りのある真綿が均等に敷き詰めてあるので、

長時間履いても疲れません。

 

 

先日も、二次会も含めて約8時間ほど履き続け、

かつ立食形式だったので、うちの3時間ほどは立ちっぱなし。

 

でも、草履を履いている事からくる足の疲れは、

全くありませんでした!

 

 

そのすべては、サイズ感からくるもの。

 

誂える際に、この草履を取り厚うメーカーさんが、

しっかりとアドバイスをして下さり、それが何よりなのだと思います。

 

 

そしてもうひとつの心地よいポイントは、「足音の音色」。

 

 

これは、この草履を履く様になって初めて感じる事でした。

 

 

私も普段履きに使っていますが、

最近は、「ゴム底の草履」が多く出回っています。

 

水たまりに入っても浸みず、耐久性もあり、

とても便利な一足なのですが、

歩くと「ペタペタ」という足音がする事が、私の不満でした。

 

 

この草履の場合だと、

軽やかな「コッコッ」という足音がし(ツではなく、ッなのがポイント!)、

その音色がとても心地良いもの。

 

 

見た目や機能性も重要ですが、「五感で感じる心地良さ」も、

着物を着る事や、お洒落をする事には、とても大切な要素のひとつです。

 

 

真綿草履は、

それなりの手入れをしなければ長く履きこなす事が出来ず、

また先述のゴム底草履と比べれば高価なものですが、

五感をも満足させてくれる一足と長く付き合う事が出来る事は、

私にとっては大切な価値観です。

 

 

同じ思いをお持ちの皆さまも、ぜひ、お気に入りの一足を探し、

一層素敵な着物との時間をお楽しみ下さい。

 

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