秋袷に心地好いシボが立った織物の風合いを。「本塩沢「酒井織物・白よごし・蚊絣」」
今月の特集、
「秋袷に向く、美濃幸好みの紬」
「紬」という範疇では、
もしかしたら当てはまらないかも知れませんが、
「秋袷」という範疇では、
絶対におすすめしたい一反を、
今日はご紹介します。
本塩沢「酒井織物・白よごし・蚊絣」
新潟県の山間、塩沢で製織されている、
本塩沢の一反。
丁寧な織りに定評がある、
「酒井織物」さんが手掛けた一反です。
塩沢織とは、
平安時代から続く織物のひとつ。
その頃は自生していた麻を採り、
それから糸を績みだして織り上げた、
麻織物から始まったとされています。
麻織物の代表「越後上布」から始まり、
時代を経る中で脈々と受け継がれ、
また培われてきた技術は、
江戸時代になると絹織物にも反映され、
「塩沢紬」や「本塩沢」へと繋がっています。
本塩沢は、
「塩沢御召」で名が通った絹織物。
その起源は江戸時代初期にさかのぼり、
強撚糸を使ったシボが立った織物として、
重宝された織物です。
強撚糸とは、その字の通り、
撚りを強く掛けた糸の事で、
その糸を経緯に使い織り上げると、
十字に重なったところが反発し合い、
結果、シボが立った織物が出来上がります。
本塩沢はそこにもうひと手間、
「湯揉み」という工程を加わえる事で、
お湯の中で揉む込みながら一層シボが立ち、
またしなやかな風合いも生まれる、
他にはない風合いとなります。
こちらの一反は、
その絹味を活かした織り上がりと堪能できる、
白よごしの地色に蚊絣の一反。
これ以上でも、これ以下でもない、
本塩沢の醍醐味を存分に味わって頂ける、
シンプルかつ本質的な仕上がりです。
語彙力不足もあり、
これ以上の言う言葉があまり浮かびません(笑)
この見たままの姿、織の美しさを、
存分にお楽しみ頂けたらと思います。
八掛選びも自由ですが、
おすすめは薄墨や墨黒。
蚊絣の色と白よごしの色を活かし、
また悪目立ちしない様な色を付けると、
帯合わせや小物合わせの幅が、
格段に広がると思います。
そんな美濃幸好みの帯合わせは、
後日のコラムにて。
また、こちらの一反は反巾も広く、
1尺5分ありますので、
男性向けのコーディネートも、
一緒にご紹介をします。
心地好く袖を通し、
少し汗ばむ頃も快適に過ごせる一着。
皆さまも来たる季節を、
素敵な着物と共にお過ごしくださいませ。
《掲載商品詳細》
本塩沢「酒井織物・白よごし・蚊絣」 418,000円(税込・反物価格)
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