「野」から「糸」を。「糸」から「布」を。 「4/20・21・22 大井川葛布展~古代布の源流に触れる~」
4月20日(木)・21日(金)・22日(土)の三日間開催します、
この展示会を開催するに先立ち、昨年の11月と先月3月の2回、
私は「大井川葛布工房」に足を運びました。
先月の二回目は、数名のお客様と一緒に、
「大人の遠足」として工房見学に伺ったのですが、
この2回、足を運んで感じた事、「大井川葛布」から私が感じたことを、
少しまとめてみたいと思います。
葛布の関しての概要などは、昨日までのコラムでまとめてありますので、
こちらもご参照頂けたら何よりです。
葛布の素材感的な魅力、着物としての素材的な魅力は、
上のリンク「2、葛布の光沢感と透明感」に書いてあるので、
ここでは省略させていただき、
こうして数か月にわたって、
織り上がった一品たちと向き合い感じる事は、
「人々の衣類に対する飽くなき想い。」
に尽きます。
葛布が成立されたとされるのが、今から6000年以上も前、
この日本でも、古墳時代には間違いなく存在したとされています。
今の様に衣類を作るための素材など、ほとんどなかったであろう時代。
それでもその時代の人々は、野に自生する草木から繊維を取り出す事を生み出し、
その糸を使って機織りをして「布」を作る事を発明しました。
そこには、暖を取るためなど、物理的に不可欠だったという事もあると思いますが、
でも私はそれだけではなく、
「着飾る心・着飾りたい欲求」
も、そこには込められていたのではと、
大井川葛布の布たちを見るたびに感じます。
どんなに生活がひっ迫していても、食うに困る事があったとしても、
(恐らく現代のそれとは少し違うはず)
綺麗なものを見ては心が躍り、
それを自分の身近に置いておきたい、
それを永遠のものにしたい。
という気持ちは、数千年前から変わらぬ、
人が持つ根底的な願いであり、想いではないのでしょうか。
どんな布にもルーツがあり、
それぞれに創り上げる人たちの想いが込められる。
今回、こうして大井川葛布に触れる事から、
そんな当たり前の事を感じ、
着物屋としての自分の想いと、
共感する部分を感じる事が出来ています。
三日間の期中、
ご来店頂ける皆さまにはどの様に伝わるのか、
今から楽しみでしかたありません。
いよいよ、来週からの開催となります「大井川葛布展~古代布の源流に触れる~」
どうぞ、楽しみにご来店下さいませ。
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