チームワークで仕上げる最高の一反。「手織り紬・結城紬 産地を巡る旅『結城紬について』」
過日、二日間かけて回った、
手織り紬・結城紬 産地を巡る旅
小熊素子さんの工房をあとし、
向かった先は栃木県小山市。
紬の王様「結城紬」の産地です。
結城紬は日本最古の歴史を持つ、
世界を代表する紬織物。
すべての工程が手仕事で行われ、
その中でも、
「糸紡ぎ」
「絣作り」
「地機織り」
の三つの工程が、
国の重要無形文化財にとどまらず、
ユネスコ無形文化遺産に指定されるほど、
日本が世界に誇る織物です。
手紡ぎの真綿で織り上げる結城紬は、
軽くて、とても風合いが柔らか。
反面、丈夫な糸質になり、
着心地が良く、また長く着こなせる、
紬の王様の名に相応しい一反です。
↑で書いた通り、
向かった先は「栃木県小山市」で、
JR小山駅が最寄駅になるのですが、
(もちろん結城駅もありますが)
工場の多くがあるのは、「茨城県結城市」。
古くから結城一族が治めた、
歴史ある土地でありますが、
江戸時代に徳川家康の次男、
徳川秀康(結城秀康)と養子縁組がなされ、
越前への加増移封になった際、
結城の地は天領となったとの事。
そのような歴史背景からか、
結城市だけが栃木県に入り込む形の、
飛び地の様な立地となっています。
先にも書きましたが、
すべて「手仕事」で成される結城紬。
また、そのすべてが、
分業制で成り立っているのも、
結城紬ならではの特徴であり、
そのならではの特徴が、
結城紬が結城紬たる所以に繋がっていると、
私は各工場を巡り、感じました。
糸紡ぎから湯通しまで、
約30にも及ぶ工程に係る、
すべての職人さんが繋がり合い、
「チーム」として、
一反の生地を仕上げていく。
最盛期には、
年間3万反超を織り上げた産地も、
直近では500反にも満たない反数となり、
その存亡を目の当たりにしている、
産地のひとつ。
でも、それには決してめげない力が、
この産地にはある事を感じました。
そんな事を語っていたら、
切りがなくなってしまうので、
それぞれの職先の様子は、
これからのコラムにて。
まずは、最終工程にて最大の仕事、
「湯通し」をされている、
「横島紬整理」さんに伺います。
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