女将の着姿。「着物が楽で心地良い季節はこれからです。」
「最近、女将の着姿が見れなくて残念!」
というお声をご来店のお客様から頂く事が多く、
私がコラムの更新をサボっているのではと、
要らぬ疑惑が湧いていたり、そうでなかったり。
実は、当人の女将は年末年始に体調を崩してしまい、
袷の季節は着物を着る事がままならず、
それが理由で着姿を撮ることも出来ず、更新が滞っていました。
そんな女将も、気に掛けて下さった皆さまのおかげで段々と体調も戻り、
洋服で店に立っていたものが、最近は着物で立てる様になりました。
多くの方にご心配をお掛けしたことを心からお詫び申し上げるとともに、
皆さまの優しいお気持ちに、一層の感謝を申し上げます。
という訳で、
先週末まで開催をしていました夏のお支度会の期中も、
全日、着物を着て皆さまとのご商売をさせて頂いていた女将。
何着か着まわしていたのですが、
写真に納めたものは、この単衣らしいコーディネートでした。
米沢織の名店、佐志め織物さんが織り上げる単衣~夏向きの生地「夏絹(なつきぬ)」に、
すくい織りの九寸名古屋帯を合わせ、季節感溢れるコーディネートになりました。
女将が大好きな色「ピンク色」に近い和の色で染め上げられた織物。
実は、女将が参加しています和裁教室で、
自分で裁ち、縫い上げた単衣着物の一着だったりします。
帯まわりの様子はこちら。
季節を考えて(正式にはこれを着ていた5月はまだ袷ですが)にあまり色を使わず、
帯の柄の色と、それをまとめる帯〆の色だけでおさめ、
単衣らしい涼感のある組み合わせです。
帯〆の苧環の色が、いい挿し色とアクセントになっています。
お太鼓姿はこちら。
すくい織りらしい織の風情が、とても良い雰囲気。
女将曰く、古いものらしいですが、
最近はこの様な単衣用の帯が少なく、
女将の姿を見ては欲しいと思われる方が多くおられます。
なかなかご希望に添うものをご用意する事が出来ず、
着物屋としては申し訳ない事もあるのですが、
また、ご紹介が出来たらと思います。
この様な着姿で過ごしていた女将。
彼女にしてみると、
着物、特に単衣の着物は楽なものだそうで、
「この時期は、洋服着ているより、楽に過ごせる♪」
との事。
長着も帯も長襦袢も、裏地が着かない分軽く、
また真夏ほど暑くもないので、体感的に楽なんだそうです。
そして、着なれているという事もありますが、
帯でウエスト~腰辺りをだけを固定し、
あとは衿まわりなどは楽に着ている女将のスタイルは、
実際に体への負担も少ないのでしょうし、
何より、ウン十年きものを着続けている事が、
心理的にも負担が少ないのではと、私なりに感じています。
着物が一層美しくみえる、これからの季節。
皆さまも決して無理をせずに自分らしく、
季節と共に在る夏の着物をお楽しみ下さいませ。
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