男のきものを嗜む。「秋袷の心地よさ。」
週明けから気候が一気に変わり、
先週までの夏日が嘘の様。
朝晩に限らず、日中もぐっと冷え込み、
ようやく秋が訪れたと思いきや、
あっという間に冬が来る予感を、
肌身から感じています。
先週までは、単衣の着物、
はたまた、夏衣でも良いのでは思い、
一向に袷の支度をしていなかった私(笑)。
それでは風邪をひいてしまうと思い、
棚から出してきた着物に袖を通しました。
私の定番にしてお気に入り、
小千谷紬の一着と、
それによく似合う伊藤峯子さんの角帯を、
合わせてみました。
小千谷紬は、
クリーム色と若草色のツートンカラーの経縞で、
男性向けの広巾の反物としては珍しい色目。
5~6年ほど前に、
思わず飛びつき、購入した一反です。
帯は同じく5~6年前、
店で伊藤峯子さんの個展を行った際に、
記念にと思い、別注をお願いした一本。
「私に似合うイメージでお願いします!」
と伊藤さんにお願いをし、
「どんなんが出来ても受け取ってね(笑)」
と笑いながら言われたことを、
今でも記憶しています。
そうして出来上がった帯がこちら。
私の好みのど真ん中で、
一生の宝物にする大切な一本。
私好みの帯なので、
私好みの長着にはどれにも合います。
小千谷紬は薄めの織り上がりであり、
また配色もご覧の通りの軽やかな雰囲気。
帯も同様で、
爽やかな沖縄の風を感じる様な、
軽やかな織り上がりという事もあり、
10月頃の暑さの余韻残る「秋袷」には、
ぴったりなコーディネートだと、
自画自賛をしています。
昨日今日の様に、
一気に寒さが始まるとしても、
袷としての暖かさや質感はありつつ、
変わりやすい秋空を考えて、
見た目の爽やかさや季節感は、
着物と共に楽しみたい、「秋袷」。
自分らしいスタイルとともに、
季節も、着物も心ゆくまで、
楽しみ尽くす日々を過ごしたいと思います。
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