徳川美術館へ、400年前の辻が花染から美意識に触れるひととき。
定休日の昨日は、徳川美術館で開催中
「開館90周年記念 尾張徳川家名品のすべて」
に足を運びました。


徳川美術館に訪れるのは、今年は2回目。
前回はゴールデンウィーク期間中に開催されていた、
「初音の調度」を観に訪れて、徳川美術館の素晴らしい至宝に触れ、
こんなに近くに、世界に誇れるだけの美術品が在る事に驚愕し、
それ以来、特別展の会期や内容をチェックしていました。
今回の特別展のお目当ては、徳川家康公着用の辻が花染羽織と小袖たち。
染織を扱うひとりとして、徳川美術館が保存されている多数の染織品のなかでも、
この辻が花染が施されたものは真作を観たいと思っており、
また、この徳川美術館に在る辻が花染小袖たちの復元をされている小倉淳史先生は、
当店で個展開催していただいたり、そもそもその作風やものづくりに掛ける姿勢に惚れているひとりとして、
この辻が花染の布たちはじっくりと相対したい染織品でした。
序段から見どころしかないほどの逸品が展示されている徳川美術館。
前回伺った時は展示内容の後半、あまりにも多い情報量に息切れをしてしまった経験から、
辻が花染の逸品に出逢うまでは余力を残し、いよいよ対面。
(ちなみに、徳川美術館ではスマホでの撮影は許可されています)

細かな染色技術、絶妙な柄配置、そして配色。
そのすべてに心奪われました。

現代の辻が花染と比べて、明らかに絞りの技巧が細かく、
柄表現がとても繊細なものになっています。

葵の葉の葉脈など、これだけはっきりと染め分けする技術の素晴らしさに感服。
糸目友禅の様な流麗さが手絞りで表現されている上、
その葉脈が身頃から袖にわたって仕事がなされており、
当時の職人が持つ美意識や技術の高さが知れます。

質素倹約を旨とされていたと言われている家康公。
ぼろを直しては着続けていたと伝わっており、
他の大大名の様な豪華絢爛な衣裳はあまり遺されていない印象です。
反面、この辻が花染の様な緻密かつ繊細な美意識を持った逸品が遺されおり、
その衣装を子々孫々と受け継がれて今がある事も、徳川家康公の遺訓の様に思えます。


400年以上もの長い月日を経てもなお、
当時の様な美しさを維持して我々の目の前に在ること自体が奇跡の様に感じ、
この辻が花染が掛けてある展示台のまわりから一刻二刻、
動くことが出来ませんでした。


そしてこれだけの逸品を保管し、次の世代へと繋げようとされている徳川美術館にも感服。
名古屋が世界に誇る美術館ですので、名古屋にお越しの際はぜひお立ち寄りください。
後期展はまた別の小袖が展示させるとの事。
また楽しみに足を運びたいと思います。
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