和をたしなむ

2026.01.08更新 - 男のきもの

男のきものを嗜む。「シンプルな生き方を着物の着姿に重ねて」

 

商い初めから数日、ご来店下さるお客様方から

 

「何だかいつもと違って改まった装い!」

 

と言われる私の着物姿。

 

 

それはそのとおりで、

新年、初めてお客様をお出迎えをしご挨拶をするときに、

いつも通りの木綿着物であっては私の気持ちに反するので、

出来るだけきちんとした装いで、かつ大仰ではない自分らしい装いで、

皆さまをお迎えするようにしております。

 

 

場面場面で袖を通す着物を選び、合わせる帯や羽織に色柄を選び、

衿から足元まで、自分らしく、自分の気持ちを表す姿でいたい。

 

正絹着物には正絹着物の、木綿着物には木綿着物の、

それぞれに合ったTPOを選び着こなしていくことが着物の楽しさであり、

和装洋装問わず、お洒落をする醍醐味の様に思います。

 

 

 

そんな気持ちを込めた着姿はこちら。

 

 

 

 

とても重宝に着こなしている濃紺色の無地紬に、

一つ紋を入れた梨地の御召羽織。

 

 

より礼装感を出すのであれば長着も御召や色無地にすべきですが、

最近のカジュアルダウンした流行や、着物自体が持つ礼装感からすると、

そうしてしまうとぐっと格が高まってしまい、

おおよその場面とはマッチングしない装いになりがちです。

 

 

私の感覚からすると御召や色無地であれば、

友人や親族の結婚式に出席するイメージ。

 

 

そういった意味では、昨年からお伝えしていますこの無地紬の重宝さが、

なお一層伝わるのではないかと思っております。

 

 

 

足元は臙脂色の別珍足袋に羽織紐も軽めの組紐を合わせましたが、

角帯は新年の様な改まった時に結んでいる綴れ織のものを合わせてみました。

 

 

 

 

ベージュ色の角帯と濃紺色の無地紬。

 

色のバランスはさほど良いものではありませんが、

どちらも無地という事もあり、

また綴れ角帯の織り上がりの質感がとても良く、

反対色ながらも馴染の良い組み合わせとなっています。

 

 

 

 

着物に限らず、休日の時の洋服も、生活自体も、

年を重ねる度に出来るだけシンプルなものが好みとなり、

そうしたものを選び、自然と手が伸び、心が向くようになりました。

 

 

見てくれの華美や、奇をてらう装飾やギミックには心動かず、

ただただ、身の回りにあり、身に付けているだけで安心する様な質感やものづくりに、

自然と心のアンテナが向き、選んでいく年代になったようです。

 

 

 

反面、まだまだそうしたものの本質を見極めるには修練の途中であり、

シンプルだからこそ逃げ場のないコーディネートの難しさがある事にも気づき、

日々、自身を実験台にして腑に落ちるものを探し、創り上げていきたいと願う、

五十路の自分があったりします。

 

 

 

30代・40代の頃にはなかったこの感覚。

 

 

きもの専門店を生業にしているから感じる事なのか、

はたまた、年輪の重ねがそう感じさせてくれるものなのか、

 

どちらにしても、

そうしたものに囲まれることが叶う職業を選ぶことが出来、

本当に良かったなと思いつつ、

 

同じような気持ちでお過ごしになられている方に向けて、

今年も着物の良さや楽しさを伝えていく一年にしていきたいと思う、

2026年はじめての着姿紹介でした。

 

 

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