素敵なお母様と褒められたい 入卒式着物コーディネートVOL.9「古典の良さを知り尽くした染屋が創り上げる和洋折衷の美意識」
卒業式・入学式シーズンの到来です。
その大切なお子様の門出の時を、
自分らしく装う着物で迎えたいとお考えの方も、
きっと多くおられる事と思います。
きもの専門店として、そうした皆さまのお気持ちに寄り添い、
最大級の応援をするのは当たり前の事ですし、
その様なハレのひとときのお役に立てる事は、
この仕事をしている何よりの励みであり、喜びです。
今月のコラムでは、
そんな皆さまのお気持ちに叶う、
美濃幸好みの入卒式着物コーディネートをご紹介してまいります。
着物のコーディネイトに限らず、
どの様な着物を選んだらいいのか、帯〆や帯揚げといった小物の選び方、
お手持ちの着物や帯を活かすコーディネイトなど、
コラムをご覧の皆さまのお役に立てる様な情報を発信していきます。
どうぞ楽しみにご覧くださいませ。
VOL.1では「美濃幸好みの附下コーディネイト」として、
美濃幸好みの附下と合わせた袋帯をご紹介するなかから、
入卒式というシチュエーションに向く色や柄の解説をいたしました。
詳しくはこちら
→素敵なお母様と褒められたい 入卒式着物コーディネート VOL.1
VOL.2では「春色の帯〆選び」と題して、
入卒式に向く帯〆の選び方を解説いたしました。
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→素敵なお母様と褒められたい 入卒式着物コーディネートVOL.2
VOL.3では「デイリーバッグとしても使い込める利休バッグと草履」として、
買い替え時でもある草履バッグのおすすめ品をご紹介いたしました。
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→素敵なお母様と褒められたい 入卒式着物コーディネートVOL.3
VOL.4では「本当に名古屋帯でも良いの?! 時代に合った入卒式名古屋帯コーディネート」と、
今の時代に合った帯選びを解説いたしました。
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→素敵なお母様と褒められたい 入卒式着物コーディネートVOL.4
VOL.5は番外編。 44年前、私の小学校入学式の時の写真から、
今回の企画への想いや、私自身の和装に対する考え方などを書き記してみました。
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→素敵なお母様と褒められたい 入卒式着物コーディネートVOL.5
VOL.6では、「最近の入卒式に向く、飛び柄小紋のススメ」として、
最近の入卒式であれば品格をもった着姿をお楽しみいただける、
飛び柄小紋でのコーディネイトを解説いたしました。
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→素敵なお母様と褒められたい 入卒式着物コーディネートVOL.6
VOL.7では、男性の皆さま、イケオジを目指すお父様にもスポットを当てた、
「新しいイケオジの扉が開く 小粋で品のあるお父様の入卒式着物コーディネート」
をご提案させていただきました。
詳しくはこちら
→素敵なお母様と褒められたい 入卒式着物コーディネートVOL.7
VOL.8では、お手持ちの着物を少しでも活かしてほしく、
「最新の名古屋帯を手に入れて、昔の着物の魅力と着手の魅力を最大限に引き立てる。」
という事で、名古屋帯や小物を増やして、
最近のトレンド感を感じるコーディネイトの作り方を解説いたしました。
詳しくはこちら
→素敵なお母様と褒められたい 入卒式着物コーディネートVOL.8
洋装中心な最近の入卒式。
着物が好きで、わが子の門出の時こそ着物でと思っていても、
「着物というだけで目立ってしまう」
と気後れしてしまい、
本意ではないスーツで出席されるお母様も少なくないと感じています。
少しでも洋装のなかにあっても馴染み、
でも和装の良さや美意識に於いては妥協なく胸を張った一着にて、
ハレのひとときを迎えてきいただきたい。
そんな想いを込めて染め上げた洋のエッセンスを感じる附下と、
トレンドを取り入れたコーディネートをご紹介いたします。

格子柄が織り込まれた白生地を薄っすらとしたブルーグレーに染め、
その上に横段を配して中に唐草文様を染め上げた附下。
今は廃業をされた染の名店が仕上げた一品で、
どこか洋の雰囲気も感じさせてくれる仕上がりとなっています。

この附下を仕入れた時、私の気持ちの中では、
「着物を着なれた方が二着目のセミフォーマルな一着としてお勧めしたい」と思っておりましたが、
この特集を書くにあたり、昨今の入卒式着物事情を私の体感ベースで考慮していくと、
こうした洋のエッセンスが入り、少しの遊び心をも感じるものであっても、
問題なくお召しいただけるのではと考えております。
もちろん、今までも再三書いてきました通り、
地域差や考え方の差はありますのでそれに対しては熟考がいりますが、
この一反に関して言えば、
1000年以上前、正倉院文様にもある「唐草文様」をモチーフをしており、
その文様自体に礼装にも向く格式があること、
また、染色に関しても落ち着いた雰囲気で仕上げられているので、
洋装の中に在っても和装の品格を保ち、和装の中に在っても個性あふれる着姿となる、
現代の礼装のひとつの選択肢としてお選びいただける仕上がりかと思います。

唐草文様は、衿肩から前身頃、そして袖と、
通常の附下と同じ柄付けがなされています。

すべて、白抜きされた横段の中に納まっており、
モノトーン調で仕上げてある唐草文様と、
それに一色花を咲かせてくれる唐花文様が染め抜かれています。

白生地は格子状に織り上げた一反を使い、
これもモダンさを感じさせてくれる一因となっています。

この一反を染め上げた染屋さんは、古典柄に精通されていた名店で、
文様の意味合いや良さを知り尽くしたからこそ成せる、
洋のアレンジが加えられた仕上がりとなっており、
その絶妙なバランス感覚が、この他にはない品格と遊び心の調和となっています。
もし地色・挿し色ともに、
少しでも明度が高く、ビビッドな印象を与えるものだとすると、
この様な落ち着いた気品ある仕上がりにはなっていないと思います。

今回、帯は袋帯を選びました。

この雰囲気であれば、九寸帯も良く似合うのですが、
お召しになられる場面が「入卒式」であり、
多少の遊び心も感じる附下なので格式のバランスを取るために、
袋帯を合わせる事にしました。

ファッションのトレンドは、
同系色でまとめることが和洋問わずありますので、
帯色はそのトレンドに合わせて附下に馴染みやすい淡い色目のものを、
でも、入卒式という場面に向く、
薄い藤色の色糸を使い、細かな大小の菱紋を織り上げた逸品を合わせていました。

コーディネイトにおける着物×帯にあって、
今回の場合は附下の唐草文様の雰囲気やモダンさに重きを置きたかったのもあり、
帯色はあえて抑えめに。
そうすると、今度は帯周りに肝がなくのっぺらぼうな印象になりがちなので、
それを補うために効き色となりそうな紫色と青色、赤色が使われた帯〆を合わせ、
全体の印象をバランス良く整えるように心掛けました。
帯色や小物の色選びは、きものコーディネイトの肝。
「どこに重きを置きたいのか」
「どの様な印象を着姿に持たせたいのか」
を頭の中で整理してもらうと、
全体にまとまり感のある着姿を創り上げることが出来ます。
皆さまが自信をもち、最高の笑顔とともに、
「着物で良かった。」
そう思っていただける一着とコーディネイトになれば、
私にとって何よりも嬉しいです。
ぜひお試しくださいませ。
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