和をたしなむ

2024.05.20更新 - コーディネート紹介

絞りの浴衣の絞りの帯。「伝統工芸品有松鳴海絞り浴衣+端絞り兵児帯(男性向けコーディネート紹介)」

 

夏の準備も進む頃。

 

 

夏の定番であり、

和装の範疇を超えて多くの方にお召しいただいている、

浴衣の準備も進む頃になっています。

 

 

浴衣というと、最近はショッピングモールの広場で行われている、

吊るしの仕立て上がり浴衣をという方も少なくないと思いますが、

当店は誂えの浴衣のみを扱わせて頂いています。

 

 

それがきもの専門店の敷居の高さになってしまう事は承知の上ですし、

決して御高く留まっている訳ではなく、

「誂えの気持ちよさ」をご提案出来るのは当店の様な専門店でしかない、

それを知ってもらわずに当店の魅力をお伝え出来ないと考えているからです。

 

誂え品の方がお値段も敷居も高くなり、増々これからはじめる方にとっては、

着物ならではの入りずらさにも繋がる事も重々承知の上でも、

やはりこれは外す事の出来ない「和装の楽しさ」に繋がる要素です。

 

 

この話になると長くなるので、追々お話をするとして、

 

もし誂えの浴衣のご興味がありましたら、

ぜひ気軽にお問い合わせくださいませ。

 

 

さて、

 

今日ご紹介する一品コーディネートは、

そんな夏を小粋に楽しむ有松鳴海絞り浴衣のコーディネートです。

 

 

 

絞りの浴衣に絞りの帯。

 

という事で、

伝統工芸の有松鳴海絞り浴衣に、端絞りの兵児帯を合わせてみました。

 

 

 

浴衣は言わずもがな、

地元有松鳴海地区ですべての仕事がなされた純国産の有松鳴海絞り。

 

 

括り手に限らず、

そのすべての仕事を俯瞰的にプロデュースして下さる方も少なくなり、

来年は新作をご提案出来るかどうかのお約束をしかねる貴重品となってきました。

 

 

 

 

この兵児帯も同様。

 

兵児帯は日常着に結ぶ感覚が強い帯であり、

だからこそ浴衣に結ぶからには軽くしなやかな生地感が好ましく、

 

反面、日常着として華美になり過ぎない様に両端にしか仕事をしていないからこそ、

緻密で確かな仕事がなされ、隠れた洒落心がそこになければ、

男浴衣の小粋さは醸しだす事は叶いません。

 

 

こちらの兵児帯は、

打ち込みはしっかりとした薄手の正絹兵児帯生地を使い、

少し赤みのある焦茶色に地を染め上げ、

その両端に細かな絞り加工を施したもの。

 

 

 

 

絞りの目が大変微細であり、

先述の通り、実際に結んでいただくとこの絞り部分の仕事の良さが、

目と心を惹く仕上がりとなっています。

 

 

そして絞り柄は斜め取りの菱模様の中に、

青海波や七宝模様が施されています。

 

 

 

 

上質な正絹生地を使っているので、

重さを感じさせない一品。(本品重量約230グラム・通常品約430グラム)

 

日常的に使うもの、浴衣の合わせるものだからこそ、

軽くて丈夫なものは重宝します。

 

 

 

どちらもひと昔前前であれば、

どこでも見かけた当たり前の様なお品。

 

 

消えゆく技術や一品を悔やむだけではなく、

こうして今限られたなかであれどもご提案出来る有り難さを、

こうしたかたちで前向きにお伝えしていきたいと思っています。

 

 

そして何より、

そうした小難しい事を抜きにして、

ただただ心から、

 

「これを持って身に付けてみたい!」

 

「美しい!」

 

「かっこいい!」

 

と思えるご提案を重ねていく事が、

私たちの大切な仕事だと信じ、

これからもお伝えしていきたいと思います。

 

 

 

皆様にとって素敵な夏が訪れます様に。

 

 

《掲載商品の詳細・ご購入はこちらから》

※商品名・写真をクリックしていただくと、当店オンラインショップへ移行します。

 

有松鳴海絞り浴衣「斜菱巻上絞り(広巾)」

 

115,000円(税込・反物価格)

 

 

兵児帯「男性向け・斜め取りの菱・焦茶色」

28,600円(税込)

 

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