色選びがきもの屋のすべて。
先月、近隣中学校の生徒さん3名を当店で迎えて、
職業体験を行いましたが、
「きもの屋の仕事って何?」
と聞かれました。
もちろん小売店なので、
着物や帯、小物、サービスを販売する事は当たり前なのですが、
それはあくまでも表面上に見える仕事で、
その奥にあるものが重要、というよりもそこにこそきもの屋の神髄があります。
そのひとつが、「色選び」。
当店が三代にわたって最も大切にしている仕事です。
お見立ての際の着物と帯の色合わせから、
帯〆や帯揚げの色合わせ、八掛選びといったもので、
感覚的に「良い!」と思えるものを出来る限り言語化をして、
お客様にその理由などをお伝えし、ともに納得した一色を選び抜く事にあります。
今日は午前中からそのひとつである、「八掛選び」をしていました。
八掛選びのパターンは2つ。
ひとつは、お客様とともに選ぶことと、
もうひとつは、当店にお任せいただくこと。
お客様とともに選ぶ際は、
八掛の見本帳を基に選んだり、現物の八掛をご用意して選んだりと、
こちらはお互い会話をしながら選ぶことになるので、
私としては比較的容易。
反面、当店にお任せいただく場合は、
お客様のお好みやお召しになられるであろうTPO、
合わせられるであろうお手持ちの帯など事も勘案して選びますし、
最も大切な事は、
「お客様がお求めになる美濃幸の色」
を的確に合わせ込まないといけないので、
より一層細やかに神経を使い、決断力をもって一色を決め込みます。
お任せいただいているという事は、私の選ぶ色を信頼してくれているという証。
やりがいのある仕事には間違いがありませんし、
自身の経験値も一段階多く付くように感じています。
今日の八掛選びは後者のパターン。
まずは手持ちの中で似合うであろう八掛を何パターンか用意をし、
粗選びをしていきます

実際の反物を目の前にして、その中から更に候補を絞り込みます。
今回はこのブルーグレー系のものにする事にしました。

三色用意をしましたが、写真レベルでいくとほぼ同色。

でも、ひとつひとつ確実に色は違っており、
実際に反物に合わせてみると、それぞれの個性が際立って見えます。

室内光だけでなく、天然光の下でも確認をして、
最良の一色が決定。
これでお仕立てに回すことが出来ます。
この様な仕事を日々重ねる、きもの屋の仕事。
気を抜くことなく、ご縁あってきもの美濃幸を頼って下さった皆さまが、
より一層着物を楽しみ、素敵に着こなしていただける様に、
縁の下の力持ちとして努めていきたいと思っております。
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